朝茶(三)

久しく時間がたってしまいました。

気がつけばもはや8月。記憶もだいぶ飛んでおります。

 

前回お伝えしたのは、懐石まで。

なかなかお茶にたどりつきません(笑)

気を取り直して続きにまいりましょう。

 

懐石が終わりますと、濃茶の菓子が運ばれてまいります。

この日は、玉澤総本店さんの『朝顔』だったような。何せ暗くてほとんど色味がわからず(泣)(必死に記憶力の悪さを誤魔化そうとしております。)

 

お菓子をいただきますと、亭主より「外腰掛けのほうへどうぞ。」と挨拶がございますので正客は「準備が整いましたら銅鑼でお知らせ下さい。」と返事をします。

床、風炉、棚(香合が飾ってある)を再び拝見しましたら、客はお庭の方へ。

 

まずは蹲を使い、お庭の石に注意をしながら移動。実は石にも留石という物もあり、『ここから先は行かないでね』という合図なのでした!

外腰掛にてお庭の景色をながめて一息つきましたころに銅鑼の音が響きます。

(銅鑼は小間のお席に使われます)

銅鑼が鳴りましたら後座のお席の始まりになります。

 

ちなみに亭主側が銅鑼を鳴らす前にどんなことを行っているか、というと、

  • 茶席を掃き突上窓を一段と高く開ける。
  • 床の間の掛物を巻き取り、床の間正面の壁に花入れをかけ、花を生けます。(先ほどまで軸がかかっていたところですね)
  • 炉の炭の様子、火の様子や釜の湯のたぎることをたしかめ、水指や茶入れを飾り、濃茶の準備をととのえます。
  • 茶席の用意が終わったら銅鑼を打って客に入来をうながします。(広間のときは喚鐘を打つのです)

 (後座 濃茶)

客は二度目の席入りをします。

客が入席を終わると、亭主の半東役は障子の外にかけられていた簾を取り外し、茶室は一転して明るくなります。

今回の朝茶ではとくに暗さに幽玄の世界を表現されていたのか夜から朝の世界にかわったような錯覚を覚えました。

 後座の花は籠に桔梗が生けられており、なんとも涼しげです。

 

朝茶はさらさらとお点前に暑くなる前に終わらせるといわれます。

今回のご亭主はお稽古ということでお若い方でしたが、しっかりご準備されていて私も見習わねば、と思いました。(反省)

そんなことを重いながら明るくなって室内を眺めているうちにお濃茶がまわってきました。本日のお茶名は『青葉の昔』大正園製とのことでした。

お茶をたてる様子をみておりましたら、私よりもゆっくり、茶せんをよりななめにしながら点てていらっしゃいました。

後日、になりますが、お濃茶の点てるスピードがはやいことご注意をうけた私。

次回濃茶を点てる際は最新の注意を払いたいものです。

 

朝茶なので続いて薄茶が点てられます。

半東さんが運んでくれたお干菓子は 

新潟長岡の越乃雪本舗大和屋さんの越乃雪 茶道界では超有名なお干菓子であります。

いつ食べてもおいしいですね。

また、半東さんのお手製のお菓子 たぶん桔梗?の形?だったかな。

おなべで一時間も練って作るということ。暑い中頭が下がります。

とてもおいしいお茶とお菓子でした。

お薄のころになりますと、おしゃべりもまじえ、和やかな雰囲気で朝茶の席は終わりとなりました。

 

時間はおそらく10時半ごろだったでしょうか。

あっという間の4時間強、清々しい朝茶を堪能いたしました。

次回は「亭主の役だね~。呼んでね~。」とおすすめされた私。まだまだですがいつかは挑戦してみたいものです。さて、そのときまでお稽古お稽古!

 

最後お庭の留石がまだ帰れないように配置されていましたがひょいっと飛び越して帰ったのはご愛嬌とさせてくださいませ。

 

朝茶 END(やっと。笑)