朝茶 7月16日(日)
昨日ですが、茶道のお道具屋さんのお茶室にて、朝茶のお稽古がありました。
夏の暑い中なので涼しい早朝から始め、午前中には終わる朝茶。
今回はお客さまとしてよんでいただきました。
集合は先生宅に5時50分!4時半起きでがんばりました。そこから私の運転でお茶室へ。6時15分には、お茶室の扉の前の水撒きがおわり、扉が手がかり5cmぐらいあけられました。(これが「どうぞお入り下さい。」の合図とのこと。勉強になります。)
お茶室前の庭にはたっぷりと水がまかれ、なんとも清々しく、また夏の暑い中ここまで準備をする方のたいへんさを感じました。
今回は末客のお役をいただいたので、先輩、先生に続き、最後に入室。
扉をしめるときも音をたてて、ご亭主に聞こえるように、など、大雑把な私も本日ばかりは細心の注意を払い行動いたします(とはいっても粗忽さは急には治らずですが)
小間の席に入るとそこはほとんど真っ暗な世界。まるで夜のような中で床・釜など拝見します。自分の席に落ち着いてもまだ暗さに目がなれません。
そんな暗闇の世界の中、亭主が挨拶に登場。暑さの中、準備してくれたお礼や、楽しみにしていたことなどを伝えます。茶道の世界では私のような40代はまだまだ若手。あまりませたことを言うわけにもいかず、さりとて初心者のようなわけにもいかないので
ご挨拶はなかなかハードルが高いのです。
冷や汗をかきながら挨拶が済むと、亭主によるお炭点前が始まります。
ほぼほぼ真っ暗な中の点前。炭をついだときにぽっと赤い炎があがるのがみえ、なんだか少し興奮しました。
亭主がお炭をつぎ終り、お香を焚くと暗い中、なんともいえぬよい香りが。暗く目がみえづらいことで、目以外の感覚がふだんの何倍も研ぎ澄まされるのがわかります。
点前が終わり、正客がお香合の拝見を所望。順番にお香合を拝見します。
本日の香合の名は竹籠。とても軽い作りでした。
炭点前が終わると、朝ごはんの懐石がでます。
毎回、茶会のお稽古のときは、みんなで一品ずつ作り持ち寄ります。
私は今回は一番楽なお漬物の担当。胡瓜の酢漬けとからし漬け、三越で購入した甘い沢庵に四辺をおとして隠し包丁をいれたものと彩りがよいかと思い選んだ紅白二十日大根塩漬け。先生からいただいた秋田のいぶりがっこ。
朝茶は通常の懐石にくらべて簡単に、ということでお漬物の重要性は高まりますので5種類たっぷり用意いたしました。
茶懐石の本によると、漬け方の異なるものを揃えるとのことで、本来なら糠漬けもいれたかったところですが、今回は自宅の糠漬けが間に合わずこのような仕上がりとなりました。
簡単に、とはいっても、たまに面倒に感じてしまう(ごめんなさい)ぐらい、食器のとりまわしなどに細かいルールがありますが、茶道というものは一番合理的にできているということ、特に私が習っている表千家という流派は自然にということを大切にしていることを考えると、現代の日本人がものを知らないだけで、昔の日本人にとってはごくあたりまえの所作なのだろうと思いました。
例えば、丸回し、四方回しという食器の扱いがあるのですが、これを意識的にやることで食器をお返しするとき、正面が亭主に向くようになっているのです。
(ちなみに丸前・角向こうと覚えました。)
ひとつひとつ丁寧に記録していたら、深夜も更けてまいりました。
続きはまた明日にしたいと思います。
お休みなさい。